2013年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年11月

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先週のレース回顧 第33回 若駒賞

10月21日
第33回若駒賞
2歳 盛岡ダート1600m


『未来優駿2013』シリーズ第一弾。この後に続く11月17日、南部駒賞(地方競馬全国交流)、年明け1月2日、金杯(2レースとも水沢1600mが舞台)が岩手2歳三冠戦線となる。

 センターヒロインは馬体故障のため競走除外。ライズラインが先手を奪い、2番手にラブバレット。人気を集めた2頭が先陣を形成した。
 2、3馬身離れてシグラップロードが追走し、その外にヒライズミナンバー、直後にランデックセブン。以下、ステージアート、ワタリキングオー、ヒダルゴ、バラライカ。大きく離れてフジノシバザクラ。
 スタートから12秒6-11秒5-11秒8。前半3ハロン35秒7は雨の影響で軽い馬場だったが、それにしても速い流れ。
 快調に飛ばすライズラインは3コーナーからラブバレットを突き放しにかかり、遅れてはならないとラブバレットも追走。それを見てシグラップロードもスパートをかけ、後続グループをどんどん離していく。
 直線を向いてもライズラインのスピードは衰えず、ラブバレットも必死に差を詰めにかかったが、1馬身差まで。ライズラインが再びリードを広げ、2馬身半差でゴール。見事な逃げ切りを決めた。

 走破タイム1分37秒2は盛岡ダート1600mで行われた若駒賞レコード1分38秒8(2011年・アスペクト)を大幅更新。1分37秒2の破格レコードをマークした。
 同日8レースでJRA500万下と岩手B1以下の条件交流「フレンドリーカップ・プロキオン賞」があったが、1着リアライズナマステが1分36秒5。このタイムには及ばなかったが、リアライズナマステは中央500万下でも1勝をマークするほどの実力馬。
 またB2戦で同じダート1600m戦が3レース組まれたが、最高タイムが1分39秒0(ほかは1分40秒0、1分40秒3で決着)。
 以上のことからもライズラインの走破タイムがいかに驚異的だったが一目瞭然だった。

 ライズラインは現役時代、ジャパンカップを優勝したスクリーンヒーローの初年度産駒。全国で続々と勝ち馬を輩出しているが、重賞制覇はライズラインが第1号。その意味でも価値ある優勝となった。
 デビューは6月23日、水沢850mの2歳新馬戦。5頭立て1番人気に応えて4馬身差で逃げ切り勝ち。幸先のいいスタートを切ったが、続く2戦目はラブバレットの大外まくりに遭って半馬身差2着。3戦目は芝重賞・若鮎賞に駒を進めたが、外にもたれて3着。
 そして芝交流・ジュニアグランプリは北海道の大物プレイアンドリアルがけた違いの強さを見せて圧勝。これは相手が強く仕方なしの結果だったが、2着を確保。例年ならば勝ち馬に匹敵するタイムだった。
 今回は2週にわたって追い切りを消化して臨み、勝ち切れなかったうっ憤を一気に晴らした。

 次のターゲットは2歳交流・南部駒賞。毎年、ハイレベル北海道勢が大挙参戦し、昨年は1着から3着までを上位独占したが、ライズラインは2着ラブバレットとともに岩手の期待を担うことになる。

2013若駒賞 ライズライン

勝利騎手コメント
小林俊彦騎手

位置取りは考えず出たなり。好スタートを切ったので逃げの手に出ました。後ろにラブバレットがいるだろうから、自分から動いて早めスパートをかけました。その指示にいい反応を見せたので、これなら行けると思いました。

2着・ラブバレット
南郷家全騎手

ペースが速いのは分かっていましたが、相手はライズラインだと思ってマークしました。後ろの脚音も聞こえませんでしたからね。早く並ぼうとしたが、向こうのスピードが上でした。勝ちたかった一戦でした。

3着・シグラップロード
山本聡哉騎手

3コーナーの伸びは悪くなかったが、前の2頭が強すぎました。現時点では水沢の方が合うかも知れませんが、次につながるレースはできたと思います。

4着・ステージアート
斎藤雄一騎手

両脇から来られて苦しかったが、我慢してくれた。この相手で4着なら上々だと思います。

2013若駒賞 口取り

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不来方賞 データ分析

 かつてこの地には「羅刹」と呼ばれる鬼がいて、人里を荒らしまわっていた。困っていた里人たちが、三ツ石(盛岡市に現存する「三ツ石神社」)の神に祈願したところ、鬼は神によって捕らえられた。この時、鬼が二度とこの地に来ない証として岩に手形を残した。また、「二度と来ない方向」の意味で、「不来方」の名が付されたと伝えられている。
 ※ウィキペディアより

 今回は盛岡ダート2000mで行われた不来方賞、過去5回の結果を基にデータ分析をする。


☆ポイント1
1番人気は信頼


1番人気………〈4010〉
2番人気………〈0113〉
3番人気………〈0104〉
4番人気………〈0302〉
5番人気………〈0014〉
6番人気………〈1013〉
7番人気………〈0014〉
8番人気以下…〈00023〉 

単勝平均配当………846円
馬単平均配当……4840円
3連単平均配当19296円

▼真の実力が問われる盛岡ダ2000mだけに1番人気は信頼が厚い。6番人気の勝利は、08年牝馬ピンクゴールドによるもの。4番人気の2着4回が気になるデータ。


☆ポイント2
男はダイヤ、女は向日葵


◇06年不来方賞
  優勝オウシュウクラウン
    ダイヤモンドC優勝
  2着テンショウボス
    ダイヤモンドC3着
◇08年不来方賞
  優勝ピンクゴールド
    ひまわり賞2着
  2着リュウノツバサ    
    ダイヤモンドC3着
◇10年不来方賞
  優勝ロックハンドスター
    ダイヤモンドC優勝
◇11年不来方賞
  2着ガッテンモントレー
    ひまわり賞3着
◇12年不来方賞
  優勝ロッソコルサ
    ダイヤモンドC2着

▽今年のダイヤモンドC、ひまわり賞3着以内は…
 ハカタドンタク
 テンショウリバイヴ
 コウギョウデジタル
 

▼世代トップクラスとの競走で上位にこなければ、不来方賞での好走は望めない。


☆ポイント3
「女子力」を侮るなかれ


◇08年不来方賞・優勝
  ピンクゴールド
   水ダ千九 2分4秒2
◇10年不来方賞・3着
  イシノウォーニング
   盛ダ二千 2分10秒1
◇11年不来方賞・2着
  ガッテンモントレー
   盛ダ二千 2分8秒7

▽今年の注目牝馬は…
  ラブソング
   盛ダ二千 2分8秒4
  コウギョウデジタル
   水ダ千九 2分2秒5
   盛ダ二千 2分6秒0


▼盛岡で行われた不来方賞、過去5回で活躍した牝馬3頭との比較。コウギョウデジタルの能力の高さが浮き彫りとなった。


☆ポイント4
エノテカの可能性


◇11年不来方賞3着
  ニシノエックス
   盛ダ千二 1分15秒4
   盛ダ千四 1分27秒9
○本年不来方賞
  エノテカ
   盛ダ千二 1分13秒9
   盛ダ千四 1分25秒8

▼ニシノエックスは中央未勝利から転入。盛ダ〈4011〉、古馬C2級4連勝で挑んだ。エノテカが不来方賞で激走する可能性は高いと判断。


☆ポイント5
白神賞で活躍


10年白神賞
 1着イシノウォーニング
     →不来方賞3着
12年白神賞
 2着ユウキタカラオー
     →不来方賞2着
 5着トーホクアロー
     →不来方賞3着

▽今年の白神賞入着は…
    ブラックタイガー


◎データからの結論

ハカタドンタクコウギョウデジタルテンショウリバイヴの覇権争い。それにエノテカブラックタイガーが加わる。


データ分析/佐藤公亮

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OROターフスプリント データ分析

 『適性』という言葉の意味を教えてくれる盛岡芝1000m。
 08年中央から転入してきたウメノレイメイ。盛岡芝1000mでその才能を発揮して、格上挑戦で挑んだ「きんもくせい賞」。1度は跳ね返されたOPの壁も、2度目の10年には見事優勝。B1級ダート戦では入着が精一杯の彼が、思いっきり駆け抜けた時、その痛快さに誰もが感動し、競馬の面白さに気づかされた。

20101025きんもくせい賞 ウメノレイメイ(関本浩司騎手・現調教師)

 そして翌11年、設立されたのが重賞OROターフスプリント。
 今回のテシオ特集は過去2年のOROターフスプリントの結果と、その前身である「きんもくせい賞」2年分の結果を基にするデータ分析。
条件はすべて盛岡芝1000m。


☆ポイント1
単勝4番人気の活躍


1番人気………〈0202〉
2番人気………〈0202〉
3番人気………〈0013〉
4番人気………〈3001〉
5番人気………〈1003〉
6番人気………〈0004〉
7番人気………〈0013〉
8番人気以下…〈00117〉 

単勝平均配当………932円
馬単平均配当……3372円
3連単平均配当27077円

▼4番人気3勝、5番人気1勝。データ分析初の1番人気、2番人気未勝利の過去データ。2着には1番人気・2番人気が交互に入り、馬連は穏やかな決着。ちなみに今年は1番人気が2着に入る巡り。


☆ポイント2
連対馬の位置取り(3角―4角)


◇09年きんもくせい賞
 優勝 エアムートン    6―5
 2着 トーセンザオー   3―1
◇10年きんもくせい賞
 優勝 ウメノレイメイ   1―1
 2着 ジョウテンロマン  6―8
◇11年OROターフスプリント
 優勝 ラブミープラチナ  5―5
 2着 ディーエスファジー 2―2
◇12年OROターフスプリント
 優勝 ライトマッスル   1―1
 2着 ダイワマックワン  2―2

▼回を重ねるごとに先行力のある馬が活躍。過去4回の連対馬では、ジョウテンロマンの4角8番手が最後方の位置取り。盛岡芝のレジェンドホース・ボスアミーゴでさえ3角9番手では3着が精一杯。機動力のない差し馬、ペース慣れしていない馬の活躍は厳しいといえる。


☆ポイント3
JRAローカルの時計


◇09年きんもくせい賞
  優勝エアムートン
   福島芝千二 1分8秒8
  2着トーセンザオー
   福島芝千二 1分7秒7
  3着ラストモア
   小倉芝千二 1分8秒3
◇10年きんもくせい賞
  優勝ウメノレイメイ
   中京芝千二 1分9秒1
  2着ジョウテンロマン
   函館芝千二 1分9秒0
◇12年OROターフスプリント
  2着ダイワマックワン
   福島芝千二 1分7秒4
  3着スーパーワシントン
   小倉芝千二 1分7秒4
   
▽今年の出走馬では…
 ドリームクラフト
  中京芝千二 1分9秒1
 リビングストン
  札幌芝千二 1分8秒9
 スマイルバラッド
  小倉芝千二 1分8秒0


▼盛岡芝1000mの経験が少なくとも、JRAローカル芝短距離の経験と時計があれば、克服可能の過去データ。


◎データからの結論

先行力のライトマッスル、好位差しスーパーワシントン、単勝4番人気に注目。穴はポイント3の馬。


データ分析/佐藤公亮

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若駒賞データ分析

 今回のテシオ特集は、若駒賞過去5年の結果を基にしたデータ分析。
開催条件はすべて盛岡ダート1600mとなっている。


☆ポイント1
人気上位で連対を構成


1番人気………〈4010〉
2番人気………〈0401〉
3番人気………〈1112〉
4番人気………〈0014〉
5番人気………〈0005〉
6番人気………〈0014〉
7番人気以下…〈00116〉

単勝平均配当………188円
馬複平均配当………394円
馬単平均配当………584円
3連複平均配当…4120円
3連単平均配当10074円

▼過去5年の連対は1、2、3番人気で決まっている。3着争いで人気薄が絡み高配当を演出するが、ここ4年は3連単でも平均1700円程度。本命党が喜ぶレース。


☆ポイント2
牡馬が力をつけ始める時期


牡馬〈555〉
牝馬〈000〉
※馬券の対象となる3着までを集計

▽今年出走の牝馬は…
 センターヒロイン
 バラライカ
 フジノシバザクラ


▼牡馬の圧倒的に優勢な数字を残す過去5年。盛岡ダート1600mという実力が試される舞台というのもその一因として考えられる。


☆ポイント3
盛岡ダート実績


08年若駒賞
 1着ワタリシンセイキ
    盛ダ〈0000〉
 2着ダンストンジール
    盛ダ〈0000〉
09年若駒賞
 1着ロックハンドスター
    盛ダ〈0000〉
 2着リュウノボーイ
    盛ダ〈1000〉
10年若駒賞
 1着ベストマイヒーロー
    盛ダ〈0000〉
 2着カミノヌヴォー
    盛ダ〈2000〉
12年若駒賞
 1着ロックハンドパワー
    盛ダ〈1000〉
 2着ヴェルシュナイダー
    盛ダ〈1000〉
※11年のデータは除く

▽このデータの当該馬は…
 ラブバレット
 シグラップロード
 センターヒロイン
 ヒダルゴ


▼盛岡ダート実績はあまり問われないが、経験がある馬は必ず勝っている。


☆ポイント4
水沢勢が優勢


水沢所属〈442〉
盛岡所属〈113〉

▼盛岡開催が続いた11年は盛岡勢がワンツーを決めたが、それ以外は水沢勢が活躍。


◎データからの結論

ラブバレットシグラップロードヒダルゴが有力視され、これに単勝3番人気の馬を加えたい。


データ分析/佐藤公亮
 

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先週のレース回顧 第26回 南部杯

 強力な逃げ馬が不在。エスポワールシチーが馬なりで先手を奪い、直後2番手外にホッコータルマエ、3番手インにグレープブランデー。人気の3頭が早々と先陣を形成した。セイクリムズンは4番手イン、アドマイヤロイヤルはここ2戦を連勝したときと同様、後方8番手待機策を採った。
 最初にハロンごとのレースラップを紹介してみたい。12秒7―11秒5―11秒8―11秒9―12秒1―11秒5―10秒8―12秒8。前半3ハロン36秒0は南部杯としてはスローペース。それを裏付けるように、3番手インにいたグレープブランデーは折り合いを欠いて掛かって追走。完全にエスポワールシチーのペースに持ち込まれていた。
 昨年もエスポワールシチーが逃げ切ったが、このときの通過ラップが12秒4―11秒3―11秒9―12秒3―12秒5―11秒9―10秒9―12秒7。前半3ハロンは35秒6で今年より速かったが、注目してほしいのはラスト2ハロン目。
 昨年が10秒9で今年は10秒8。メンバーが大幅に強化され、途中のラップは速くなっていたが、エスポワールシチーが楽に逃げることができたのは事実。だからラスト400mで10秒台もマークでき、そこでホッコータルマエが置かれたのが勝敗の分かれ目となった。
 さすがにエスポワールシチーはラスト1ハロンで一杯となったが、セーフティリードが取れた分、ホッコータルマエの追撃を封じられた。ただ驚いたのは自身の過去走破タイムを更新したこと。
 これまでの最高タイムはオーロマイスターのレコード駆けに屈した1分35秒3だったが、さらに0秒2上回る1分35秒1をマーク。常識的に8歳馬は現状維持するのも大変だが、後藤騎手の指示に応えたエスポワールシチーの快走も見事だった。
 付け加えるなら昨年の優勝タイムが1分35秒9。4馬身差をつけて逃げ切ったが、今年のレースレベルを走破タイムでも証明した。
 エスポワールシチーの南部杯初登場は2009年。マーチS、かしわ記念(JpnⅠ)と連勝して臨んだが、当時の主役はフェブラリーSを快勝したサクセスブロッケン。
 しかし必死に追走を図るサクセスブロッケンを尻目に堂々の逃げ切りを決め、その後はGⅠ5連勝。南部杯が主役交代の舞台となった。
 翌年10年は先に記したとおりオーロマイスターの2着。11年は震災の影響で東京競馬場で南部杯が開催され、トランセンドの5着。昨年は佐藤哲三騎手とのコンビで逃げ切りを決めたが、以降は白星から遠ざかり丸1年ぶりの美酒となった。
 次走予定はJBCクラシックとスプリントの両にらみだったが、どうやらJBCスプリントへ駒を進める模様。仮に優勝すればヴァーミリアンに並ぶ9個目のGⅠ(JpnⅠを含む)制覇となる。

2013南部杯 エスポワールシチー

◆ジョッキー談話◆
優勝・エスポワールシチー
後藤浩輝騎手

初GⅠがこの南部杯、ゴールドティアラ。今回は復帰後、再デビューの気持ちで臨みましたが、あの時の感動がよみがえりました。
今回は前半より残り800mからが勝負。ライバルたちには不得手なレースをさせて、自分の馬の得意な競馬に持ち込みました。道中は佐藤哲三さんになった気持ちで乗り、ガッツポーズも哲三スタイルで決めました。
ウイニングランは応援してくれたファンに対するお礼。復帰してやっとGⅠの舞台に立つことができ、しかも勝ちましたから最高の気分。エスポワールシチーは騎手人生でも心に残る1頭になりました。

2着・ホッコータルマエ
幸英明騎手

久々でしたが、仕上がりは良かった。途中はグレープブランデーの様子を見ながら進めた分、勝負どころで離されてしまった。勝った馬は強かったが、力負けではありません。

3着・セイクリムズン
岩田康誠騎手

休み明けにしては良く走った。JBC(スプリント)へ向けていい競馬ができたと思う。

4着・グレープブランデー
浜中俊騎手

久々でも気持ちは乗っていたが、体がついていけずリズムがもう一つだった。使っていけばバランスが取れていくと思います。

5着・アドマイヤロイヤル
四位洋文騎手

スタートはマズマズだったが、いつもの行きっぷりがなかったし、少し物見をしていた。スローの流れも想定外だった。

2013南部杯 口取り

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第26回マイルチャンピオン南部杯観戦記

2013南部杯

 まるでドラマを地で行くような南部杯だった。いや、これほど出来すぎたシナリオは到底、書けない。
 しかし、競馬の世界では現実となる。もちろんスポーツ全般にも言えることだ。
 話は1年前までさかのぼる。エスポワールシチーが1度目の優勝と同じ4馬身差で逃げ切り、鞍上・佐藤哲三騎手は右腕を水平にかざしてゴール。
 表彰式後、佐藤哲三騎手はファンの要望に応えて、誰一人もらさずサインをし続けた。赤い夕日が沈んでも、OROパークが夕闇に包まれてもずっと。
「東京開催の南部杯は怪我で騎乗することができなかった。震災で大変な思いをしている東北のみなさんに自分も何かをしたかった」
 それから1ヵ月半後、大事故が佐藤哲三騎手を襲った。11月24日、京都競馬場でバランスを崩して落馬したとき、内ラチの支柱に激しく激突。何ヶ所も骨折して現在も治療、リハビリの日々を送っている。
 エスポワールシチーもまた南部杯以降、勝利から遠ざかったまま。フェブラリーステークス、かしわ記念で善戦しながらも2着。その間、ダート界はニューヒーローが続々と誕生していた。
 かしわ記念2着後、エスポワールシチー陣営は早々と南部杯参戦を表明したが、9月末、騎乗予定騎手を知って驚いた。頚椎骨折などで1年以上も戦列を離脱し、前週(10月5日)に復帰したばかりの後藤浩輝騎手だった。翌6日に白星を飾り、GⅠ騎乗は南部杯が復帰後初。
 後藤浩輝騎手と言えば、2000年の南部杯をゴールドティアラで優勝。これが初のGⅠ(当時は統一GⅠ)制覇となったが、騎乗依頼を受けたとき、後藤騎手の胸に去来したのは、あのゴールシーンだったに違いない。

後藤浩輝騎手  エスポワールシチー=後藤騎手は水平に右腕をかざし、ゴールへ入ったあと、ウイニングランを行い、ファンと喜びを分かち合った。南部杯のウイニングランは、記憶に間違いなければトーホウエンペラー以来のことだった。
 表彰式を終えた後藤騎手はインタビューにこう答えた。「ライバルたちには不得手なレースをさせ、エスポワールシチーの得意なレースを考えていました」
 後藤騎手は何度もエスポワールシチー、そしてライバルのレースリプレイを何度も観たようだ。そこで出した結論が4コーナー手前からのスパートだった。
 相手関係から単騎逃げは明白。そして「前半より残り800mからが勝負」と語ったように、ラスト3ハロンを11秒5-10秒8-12秒8にまとめたが、これが勝敗の分かれ目となった。
 実は前年、佐藤哲三騎手もほぼ同様のラップを刻んだ。11秒9-10秒9-12秒7。
 渋太く粘っても交わされるのは最後で伸びが甘くなるから。それならば早めにスパートをかけ、セーフティリードを取る。あとはエスポワールシチーの頑張りに期待しようと腹をくくったのだろう。
 今回、IBC競馬中継で安藤勝己元騎手がゲスト出演して高橋圭太アナウンサーにどの馬に乗ってみたいですか―と質問され「ホッコータルマエ。いま、ダートで一番強いでしょ。追ってから反応が鈍いところがあるけどね」と答えた。
 それがホッコータルマエの弱点。後藤騎手が語った「不得手なレース」とは、一瞬の出し抜けだった。一般論では仕掛けが早いが、確かにラップが速くなったとき、ホッコータルマエ鞍上・幸騎手の手が動いても、もたつく場面があった。
 直線では底力を発揮してホッコータルマエは一完歩ごとに差を詰めたが、1馬身半差まで。ラスト400mでのセーフティリード分が最大勝因となった。幸騎手「力負けではありません」は言い訳ではない。勝負のアヤとも解釈していい。
 再び後藤騎手。「騎乗依頼を受けて栗東で一度またがったが、若々しくて年齢を感じさせない。走り切れたら負けるはずがないと信じていました。レースは(佐藤)哲三さんになった気持ちで乗り、ガッツポーズも哲三スタイルで決めました」
 エスポワールシチーは世代交代の波に飲み込まれたかに見えた。実際のところフェブラリーステークスではグレープブランデーに、かしわ記念ではホッコータルマエに完敗を喫した。
 しかし、OROパークでの南部杯は違った。東京開催を含めて5年連続で出走し、盛岡の南部杯は4戦3勝2着1回。
 おそらくみんなの想いも後押ししたと思う。『後藤コール』が鳴り響いたとき、心震えた。競馬のすばらしさ、すごさを改めて感じた。
 

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南部杯データ分析

~秋のダートGⅠ戦線は南部杯からスタート~

 今回のテシオ特集は、過去5回の結果を基にしたデータ分析。開催条件は08年~10年、12年が盛岡ダート1600m、11年がJRA東京ダート1600m。


☆ポイント1
安定感ある1番人気


1番人気……〈2210〉
2番人気……〈2102〉
3番人気……〈0113〉
4番人気……〈1103〉
5番人気……〈0005〉
6番人気……〈0113〉
7番人気……〈0014〉
8番人気……〈0005〉
9番人気以下〈00129〉

単勝平均配当…………540円
馬複平均配当…………804円
馬単平均配当………1726円
3連複平均配当…15960円
3連単平均配当272002円

▼単勝は4番人気まで、馬複なら6番人気まで決着している近5年。3連単でも10年以外は、1万円未満の落ちついた配当となっている。
 その10年は4番人気→1番人気→11番人気で決着し、130万円を超える配当となった。


☆ポイント2
フェブラリーSとの連動


○08年フェブラリーS
  2着 ブルーコンコルド
    →南部杯優勝
  11着 メイショウバトラー
    →南部杯2着
○09年フェブラリーS
  優勝 サクセスブロッケン
    →南部杯2着
  4着 エスポワールシチー
    →南部杯優勝
○10年フェブラリーS
  取消 オーロマイスター
    →南部杯優勝
  優勝 エスポワールシチー
    →南部杯2着
○11年フェブラリーS
  優勝 トランセンド
    →南部杯優勝(東京開催)
  4着 ダノンカモン
    →南部杯2着(東京開催)
○12年フェブラリーS
  5着 エスポワールシチー
    →南部杯優勝

▽今年のフェブラリーSは…
  優勝 グレープブランデー
  2着 エスポワールシチー


▼レースレベルは違えど、コース形態が似ているためフェブラリーSと南部杯の連動性が高い。
 ちなみに「かしわ記念との連動」はブルーコンコルドとエスポワールシチーの2頭のみ。「帝王賞との連動」は意外にも薄く、過去5年では10年グランシュヴァリエが帝王賞11着→南部杯3着、12年エスポワールシチーが帝王賞2着→南部杯1着があるのみ。


☆ポイント3
休み明けの成績


◇08年南部杯
1着ブルーコンコルド〈3205〉
2着ワイルドワンダー〈4223〉
◇09年南部杯
1着エスポワールシチー〈0100〉
2着サクセスブロッケン〈2100〉
◇10年南部杯
2着エスポワールシチー〈3100〉
◇11年南部杯
1着トランセンド  〈3101〉
◇12年南部杯
3着アドマイヤロイヤル〈1312〉

▽JRA勢の休み明け成績は…
 エスポワールシチー〈5301〉
 グレープブランデー〈2002〉
 セイクリムズン  〈0022〉
 ホッコータルマエ 〈0010〉


▼休み明けで参戦するJRA勢が多いが、テッポー実績が高い馬は好勝負を演じる確率が高い。


☆ポイント4
JRA勢が主軸


JRA〈554〉
他地区〈001〉
岩 手〈000〉
※馬券の対象となる3着までを集計

▼他地区の3着は10年の高知所属のグランシュヴァリエ。中央1000万下から高知へ転籍。積極的に全国のグレードレースへ参戦していた。


☆ポイント5
ラッキー6とふた桁枠


08年14→❻→3
09年3→❻→12
10年3→11→❻
11年11→❻→8
12年10→❻→1

▼近年の南部杯の出目は「6」。11年の東京開催も含めてだけに信憑性が高い。1着こそないが、10年グランシュヴァリエも6枠で好走。そして外枠にあたる「ふた桁の枠番」。


◎データからの結論

 JRA中心の南部杯。フェブラリーSで好走し、休み明けから動けるエスポワールシチーグレープブランデーが中心となる。ポイント2・3からホッコータルマエアドマイヤロイヤルセイクリムズンが浮上してくる。そして忘れてならないのがラッキー6のエプソムアーロン


データ分析/佐藤公亮

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南部杯突撃インタビュー グレープブランデー=安田隆行調教師/ホッコータルマエ=西浦昌一調教助手に聞く

グレープブランデー
安田隆行調教師


―フェブラリーステークスで見事な直線抜け出しを決めました。
東海ステークスを勝って勢いはついていたが、まだ半信半疑で送り込んだ。内枠に入って道中ずっと包まれていたのでちょっと厳しいかなと思ったが、直線でいい脚を使った。中身の濃いレースでした。

―骨折が判明したのが残念でした。
幸い軽い骨折だったので、ちょうどいい休養になりました。栗東へ戻ってきたのは8月。プール調教、坂路などで順調にメニューを消化。一度目の骨折開けとは比較にならないぐらい順調そのもの。ですから出走態勢は整っています。

―一度、芝を使ったことがありますが、あとはダート1本ですね。
3歳に芝2200m(すみれステークス)を使ってレース内容は悪くなかったが、最後が伸び切れなかった。それでダート1本で行くことに決めました。

―ダートGⅠを2勝。南部杯以降の目標を教えてください。
ジャパンカップ・ダート。それへ向けて南部杯は格好のレースになるのでは。1600mもフェブラリーステークスを勝っているので問題ないでしょう。JCダートも勝って最優秀ダートホースの栄誉も手に入れたいですね。

―話は逸れますが、ロードカナロア、見事でした。スプリンターズステークスで改めて強さを見せつけました。
予定どおり香港スプリントへ向かいます。そこを勝って有終の美を飾りたいと思っています。





ホッコータルマエ
西浦昌一調教助手

―目下5連勝。GⅠも2連勝中です。
レパードステークスを勝ってからどんどん強くなっています。昨年、3歳で挑戦したジャパンカップ・ダートは決め手の差が出た一戦でしたが、その課題に取り組んできたことが今の結果につながったと思っています。

―帝王賞はGⅠホースが7頭も出走する豪華なメンバーでした。
ダート一線級がそろった中での勝利でしたから価値がある。しかも完勝と言っていい内容でしたからね。

―帝王賞優勝のあと、夏はどのようにすごされたのですか。
北海道で休養させましたが、9月に厩舎へ戻ってきたときは体がさらに大きくなっていた。どこまで成長していくのか非常に楽しみです。

―距離1600mについては。
実際に東京1600mを勝っているし、左回りも新潟(レパードS)などを勝っているので問題ない。距離対応は心配していません。

―期待が高まる一方ですね。今後の予定を教えてください。
南部杯からジャパンカップ・ダート。その先のドバイワールドカップ挑戦も視界に入れています。父はカツラギエースでジャパンカップ(第4回・日本馬で初の優勝)を制しましたが、もう一度『世界の西浦』と呼ばれたいですね。

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南部杯突撃インタビュー エスポワールシチー=安達昭夫調教師に聞く/トピックス 太田陽子騎手、岩手初勝利を飾る

エスポワールシチー
―東京開催を含めて5年連続で南部杯へ出走。過去4回のうち2度優勝して、今年は連覇がかかります。
無事に使える運びとなりました。順調であることが何よりです。

―前走・かしわ記念は511キロ。若干太かった印象もありますが…。
思った以上に体重が増えていましたね。実際、輸送してみないと分からないところがあるんですよ。

―前々走・フェブラリーステークスは2着でしたが、前半34秒6の超ハイペース。すばらしい粘りを見せてくれました。
結果は2着でしたが、あの馬の良さを出し切ったと思います。あれで負けたら仕方ない。

―過去、盛岡で行われた南部杯を2度優勝しています。
盛岡もそうなんですが、左回りとの相性がいい。今回も期待をしていますが、かなり強力なメンバーがそろいましたね。

―勝手に過去最高のメンバーと言いふらしていますが、実際すごいと思います。この夏はどんな感じで過ごしたんですか。
いつもどおり栗東近くの牧場で休養させて、9月初旬に厩舎へ戻ってきました。夏負けも影響も少なく状態に関しては問題ない。メンバーは強いが、盛岡のダート1600mはエスポワールシチーにはベストの舞台。コース適性に期待しています。

―現在、佐藤哲三騎手は怪我で休養中ですが、今回、後藤浩輝騎手を指名しました。後藤騎手は1年以上の休養から先週復帰。すぐに白星をマークしましたが、指名した理由を教えてください。
彼は先行馬に乗せるとうまい。哲ちゃん(佐藤哲三騎手)にも聞いたら、エスポワールシチーに合うんじゃないかなと言っていました。

―ここ数年、南部杯の歴史はエスポワールシチーによって作られています。今年もいいレースを期待しています。
今年8歳ですが、馬自身はとても元気。相手は強力ですが、相性の良さで好結果をだせればいいですね。





 10月5日から岩手競馬で騎乗開始した太田陽子騎手が、6日、第3Rで1番人気に支持されたミキノロココに騎乗。2着馬に10馬身をつけて逃げ切り圧勝。来日4戦目で初勝利を飾った。同騎手はオーストラリア・ヴィクトリア州をメインコースに騎乗。6R、馬場入場後のパドックで歓迎セレモニーが行われ、多くのファンが集まった。

201310063R太田陽子騎手岩手初勝利 ミキノロココ

太田陽子騎手コメント
 まずは勝利を飾ることができてホッとしました。チャンスを下さった菅原右吉調教師、騎乗のアドバイスをしてくれた陶騎手、そして周囲のみなさんのおかげです。
 単勝1倍の1番人気はまったく知らなかった。オッズを見なくて良かったと思います(笑)
 ダートは本当に久しぶりですが、今回はきちんと乗っていれば勝てる馬でしたから、コケないよう必死でした。
 今回、日本で騎乗できたのは友達のおかげ。いい友達がいなかったらここにいませんでした。
 日本とオーストラリアの競馬スタイルは違います。日本はスタートから結構飛ばすので、できるだけ早く日本の乗り方をマスターしたい。それをオーストラリア帰国後にも生かしたいと思っています。これからも応援をよろしくお願いします。
 

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レース回顧 特別編 南部杯の歴史を振り返る

 昨年、テシオ特集で南部杯創設から昨年2012年までの歴史を紹介したが、今回は過去4年に限定して南部杯を振り返ってみたい。
 2006年から2008年まで南部杯初の3連覇の快挙を達成したブルーコンコルドだったが、さすがに年齢的な衰えが見え隠れして2009年は5着に敗れた。替わって主役の座に躍り出たのがエスポワールシチーだった。以降の南部杯は時に主役、時に脇役に甘んじながらも常に中心核にいた。


2009年10月12日
第22回南部杯

1着・エスポワールシチー

 1番人気はサクセスブロッケン。ジャパンダートダービー(大井)を制し、3歳ダート№1の座を不動のものにして古馬へ殴り込みをかけたが、その前に立ちはだかったのが奇跡の復活を遂げたカネヒキリ。ジャパンCダート、東京大賞典、川崎記念と苦汁をなめたが、フェブラリーステークスでついに雪辱。ダートGⅠ2勝の勲章を引っさげて南部杯へ駒を進めた。
 一方のエスポワールシチーはデビュー6戦目の小倉芝1200mで初勝利をマーク。一戦置いてダート1本に絞ってグングン頭角を現し、4連勝。フェブラリーSは4着に終わったが、マーチS、かしわ記念と連勝して南部杯へ臨んだ。
 この時点でエスポワールシチーは挑戦する立場だったが、必死に追走を試みるサクセスブロッケンを尻目に4馬身差をつけて逃げ切り圧勝。以降、エスポワールシチーはJCダート、フェブラリーS、かしわ記念とGⅠ5連勝の快進撃。まさに南部杯が主客逆転の舞台となった。


2010年10月11日
第23回南部杯

1着・オーロマイスター

 日本ダート界に敵なしとなったエスポワールシチーは、ダート競馬の最高峰ブリーダーズカップ・クラシック(開催地はチャーチルダウンズ競馬場)挑戦を表明。壮行レースに南部杯2連覇を選び、当然のように単勝1倍の元返し。圧倒的1番人気に支持された。
 ところが4番人気オーロマイスターが一世一代のパフォーマンスで快勝。エスポワールシチーも前年の自身走破タイムを0秒1短縮したが、オーロマイスターは1分34秒8の大レコードを樹立した。
 ブリーダーズカップ・クラシックでも善戦及ばず10着。また4ヵ月半の休養を経て初戦・名古屋大賞典優勝で健在を誇示したが、以降は白星を積み重ねることができなかった。


2011年10月10日
第24回南部杯 
東京ダート1600m

1着・トランセンド

 悪夢の3・11東日本大震災の影響により、岩手競馬も甚大な被害を受け、当初は盛岡競馬場1本での開催を余儀なくされた。
 岩手の看板レースだった南部杯も自場での開催が厳しい状況下にあったが、JRAが支援の手を差し伸べて震災復興のために東京競馬場で開催。府中の森に岩手競馬のGⅠファンファーレがこだました。
 エスポワールシチーがアメリカ遠征などで不在のとき、主役を演じていたのがトランセンドだった。JCダート、フェブラリーSと連勝して勢いに乗ったトランセンドはドバイワールドカップへ挑戦。ヴィクトワールピサとの壮絶な叩き合いの末、惜しくも半馬身差2着。日本馬1、2の快挙に沸いた。
 トランセンドは「凱旋」初戦に南部杯を選び、ダノンカモンとのマッチレースで驚異的な根性を発揮して1着。佐藤哲三騎手負傷のため、松岡正海騎手とのコンビで臨んだエスポワールシチーは果敢に逃げたが、直線一杯5着に終わった。


2012年10月8日
第26回南部杯

1着・エスポワールシチー

 舞台は府中から盛岡へ戻り、エスポワールシチーが4年連続で南部杯へ出場。かしわ記念優勝、エルムSではトップハンデを背負いながら上がり馬ローマンレジェンドとのマッチレースで最後まで食い下がり、クビ差2着惜敗。エスポ君は復活の手応えを十分つかんでいた。
 単勝は1・1倍。その期待に堂々応えて逃げ切り圧勝。奇しくも初優勝を飾った4年前と同じ、2着(ダイショウジェット)に4馬身差をつけてゴール板を駆け抜けた。
 表彰式が終わり、佐藤哲三騎手はファンが差し出す色紙などにずっとサインをし続けた。「震災復興の東京開催に騎乗できなかった分も」と語り、誰一人もらさずサインを書いていた姿が印象的だった。
 

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先週のレース回顧 第15回 OROカップ

9月29日
第15回岩手県知事杯OROカップ
3歳以上・地方競馬全国交流 
盛岡芝1700m


 北海道でのレースと同様、ケイアイライジンがハナを主張して大逃げを打つ。最大で7、8馬身のリードを取った。2番手にナターレ、3馬身離れてファイアーフロート、内にハカタドンタク。5番手外にマイネルファルケ、6番手インにヴェリイブライト。以下、アラマサコマンダー、スーパーワシントン、トップチェッカー、ドリームクラフト、ハテンコウ、最後方リビングストン。

 スタートから7秒1-11秒4-11秒5-11秒8-11秒6。このラップが結果的にレコード更新の最大要因。以降もケイアイライジンは快調に飛ばしていく。
 3、4コーナー中間、ファイアーフロートがナターレを交わして2番手に進出。ナターレには厳しい展開になったかと思ったが、直線を向いて内から差し返してケイアイライジン、ファイアーフロートの間から抜け出す。3頭の叩き合いからラスト200mでナターレが先頭に立つとあとは後続をグングン突き放して2馬身差。従来のレコード0秒8も更新する1分43秒7。2年連続制覇に花を添えた。

 ナターレは生粋の川崎育ち。3歳時に牝馬ながらクラウンカップ、戸塚記念の2重賞を獲得。昨年もOROカップに参戦し、初の芝をモノともせず鮮やかな逃げ切りを決めて快勝。自身のスピードが冴え渡った。
 南関東帰郷後もA2以下、牝馬重賞・しらさぎ賞を制し、2連勝をマーク。ここ2戦はダートグレード、牡馬重賞で10、11着と大敗を喫したが、太め残りと自分の競馬ができなかったのが敗因。しかし陣営の目標は当初からこのOROカップ。馬体重も5キロ絞れて臨めた。
 「まずはOROカップ連覇が目標だったので以降については白紙。馬の状態を見ながらオーナーと相談の上で決めたい」と内田勝義調教師。
 そう語りながらも鞍上・吉原寛人騎手に「JBCレディスクラシックで騎乗予定はあるか」と確認。今年は同騎手のホームコース・金沢での開催。今回からダートGⅠへ昇格したJBCレディスクラシックでもナターレ=吉原寛人騎手の勇姿が見られるかもしれない。

2013OROカップ ナターレ

勝利騎手コメント
吉原寛人騎手

レース前は行く気もあったが、あのペースでは1700mが持たないと思ったので2番手に控えた。4コーナー手前でファイアーフロートに交わされたが、いっしょに上がったら馬も伸びっ放し。一度引き付けてからスパートかけたら直線でハミを取ってはじけてくれた。この瞬間に勝利を確信しました。
2年連続の優勝もうれしいが、レコードに名前を残せたこともうれしい。頑張ってくれたナターレに感謝です。

2着・ハカタドンタク
山本政聡騎手

流れが速かったが、いい競馬をして最後まで伸びてくれた。でも相手が強すぎましたね。

3着・ファイアーフロート
赤岡修次騎手

ナターレが相手と見て早めに動いた。久々の左回り、久々の芝でこの内容なら収穫が大きい。これからの楽しみができました。

4着・ケイアイライジン
岩崎勇二騎手

逃げは予定どおりですし、掛かっている感じはありませんでした。ただダートの時と違って芝では思ったより二の脚がつかない。芝だったら番手に控えても良かったかも。

2013OROカップ 口取り

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ジョッキーインタビュー特別編 太田陽子騎手に聞く

 今週10月4日(土)からオーストラリアで騎乗中の太田陽子騎手が短期免許を取得し、岩手競馬で騎乗する。海外で騎乗する日本人女性騎手が地方競馬で騎乗するのは初めてのケース。期間は11月25日(月)までの約1ヵ月半。水沢・菅原右吉厩舎に所属してオーストラリア仕込みの騎乗を披露する。太田陽子騎手に話を聞いた。(取材日は10月2日)

太田陽子騎手―現在、メインで騎乗している競馬場はどこですか。
オーストラリア・ヴィクトリア州にあるモーニングトン競馬場です。メルボルンから車で約1時間のところにあります。

―オーストラリアで騎手になった経緯を教えてください。
名古屋在住の頃、父に連れられて中京競馬場に行ったのがきっかけです。高校時代は鳴海高校の馬術部に所属していましたが、たまたま雑誌でオーストラリアに競馬学校があるという記事を目にして、騎手をやってみたいと。今、考えるとずいぶん大胆な行動ですよね。応援してくれた親に感謝しています。

―2年間の競馬学校を経て騎手免許を取得したと聞きました。
デビューはクイーンズランド州でしたが、5年後に現在のヴィクトリア州へ移りました。

―菅原俊吏騎手も同じようにオーストラリアで3年間、騎乗経験があります。彼に聞きましたが、レース騎乗のため馬といっしょに8時間移動したことがあったと。
私も片道7時間かけて移動したことがあります。3時間ぐらいは普通でしたね。

―さすがオーストラリアは広いですね。岩手へ来たのはいつですか。
東京へ戻ったのが9月20日。それから4、5日後に水沢へ。周りの方からすごく寒いと聞いていたので秋冬用しか持ってこなかった。着るものに苦労しています(笑)。

―これからどんどん寒さが厳しくなっていきます。ところで厩舎生活には慣れましたか。
菅原右吉先生を始め、みなさんがとても親切にしてくれます。それにしてもみなさん、本当にタフですよね。レース日の騎手は特に。朝2時から調教に乗って7時45分にはバスで移動。一日中騎乗して水沢に戻ると19時。次の日はまた朝2時から仕事を開始するんですから正直、驚きました。

―勝負服のデザインは自分で決めたんですか。
はい。オレンジ色を誰も着ていなかったので目立つかなと。それと星が多かったので、玉あられにしましたが、実際に着てみたら地味。なんかてんとう虫が張りついている感じです(笑)。

―勝っていけば目立つと思います。騎手ごとの勝負服は基本、地方競馬ならではです。
自分のデザインで騎乗するのは初めて。マイ勝負服ですから愛着が沸いてくるでしょうね。

―オーストラリアは芝コースの印象しかありません。ダート競馬の経験はないのでは…。
クイーンズランドで騎乗していたときにサンドコースの経験はありますが、ヴィクトリア州は芝のみ。本当に久々になります。

―岩手競馬は右回りと左回りの両方があります。
ヴィクトリア州はすべて左回りでしたから、大丈夫です。右回りもシドニーなどで経験して嫌いじゃなかった。その点は大丈夫です。

―先日、盛岡で騎乗した吉原寛人騎手と知り合いだったそうですね。
びっくりしました。彼がオーストラリアで騎乗していたとき、調教師さんの関係で所属厩舎にきたことがあるんです。まさか盛岡で再会するとは思いませんでした。

―最後に岩手のファンへメッセージをお願いします。
騎手になったときから生まれ育った日本で騎乗することが夢でした。乗りたくても乗れるものではありませんから、チャンスを下さったみなさんに感謝の気持ちで一杯です。具体的な数字目標はありません。とにかくみんなのいいところを学びながら、自分もアピールしていきたい。よろしくお願いします。

太田陽子騎手
↑能力検査時の騎乗(勝負服は貸し服)

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2013年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年11月

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